arimahamaの日記

アメバから引っ越しました。

オートファジー1494日目と畑と小栗上野介⑥

2025/10/12日曜日

5時に起床し6時過ぎに畑へ。

今日も今日とてイモムシ駆除。

フェンネルの種を収穫していたらアゲハの幼虫も居た。

知人から頂いた苗はブロッコリーは活着。

しかーし、白菜はほぼ全滅。

右奥の育っている白菜2つはホームセンターで苗を購入。

1ヶ月早く植えている。

何で白菜を目の敵にしているのか?

いつものように里芋に水遣りしたら6時45分に帰路に。

帰宅後、洗濯と納豆作り。

ベランダガーデニングの水遣りも済ませたら8時半に買い物へ。

帰宅後、10時半から読書と調べ物。

昨日に引き続き、童門冬二著「小説 小栗上野介

 


横井小楠をブレーンにしている松平慶永政事総裁職を受諾するに当たって条件を提示。
小楠の提言である、大名の参勤交代の廃止及び大名の妻子を国許へ返す。
↑これ、実現させたら大名達は幕府の言う事聞かないでしょ。

妻子は人質なのだから。

 

この条件に対し坂倉勝静は憤慨。
「徳川一門のあなたがこのように徳川幕府の基盤を揺るがすような要求をなさるのか」
が、それにも増して重大なのは松平慶永を゙政事総裁職に任命し承認させる事。
坂倉も怒りを飲んで慶永の言い分を承認。
勅使大原と護衛隊長島津久光の面目は高まった。
彼らは要求を゙貫徹。
意気揚々と京都へ旅立った直後に生麦で事件を起こした。
完全に島津久光に振り回され沈痛な面持ちで評議。
板倉「小栗さん、参勤交代の廃止や人質の国許への帰国はどういう結果をもたらすの?」
小栗「まず、江戸の町が火が消えたようになりますなぁ」

8/21に起こった生麦事件のあと、同じ開国派で仲の良い岡部駿河守長常(大目付)と浅野伊賀守(後に美作守)氏祐(大目付、すぐ神奈川奉行になる)が小栗を訪ね、一緒に越前藩邸へ誘われた。
横井小楠から彼の主張する国是七条について話を聞いた。
その中で小栗は破約攘夷論に関心を寄せた。
横井小楠「今の世界には有道の国と無道の国がある。有道の国とは孔子孟子の教えを守って徳をもって国を治めようとしている政治家が指導する国の事。従ってこの有道の国は〝公の論理〟によって運営さるている国。
反対に無道の国と言うのは徳が無くて私利私欲を前面に出して国を治めようとする権謀術策の国をいう。エゲレスなどはその最大の例だ。エゲレスは、アヘン戦争などを起こして中国を痛めつけ、中国の領土の一部を奪い取り、しかも中国人民を奴隷のように使っている。徳があったら到底出来る事ではない。また、日本が嘗て結んだメリケンとの開国条約も一言で言えばペリーの恫喝によって結ばされた条約だ。従ってメリケンも無道の国と言わざるを得ない」
小栗「先生は無道の国と結んだ条約は無効だと仰るのですか?」
横井「そうです」
小栗「では、その条約をどうなさろうとするのですか」
横井「破約すべきです」
小栗「え?」
と驚き岡部と浅野と顔を見合わせた。
横井「この間、長州の桂小五郎君達が訪ねてきましてね。私を開国論者だから斬ると言ってきかないのです。そこで、私はこの破約攘夷の話をしました」
三人「破約攘夷論?」
横井「無道の国と結んだ条約は破約し、戦争になった時は潔く戦う。しかし、敗れても有道の国の世論が日本を支持してくれる。その際は、幕府が指導力を発揮して、全国の有能な大名やその家臣並びに一般の学識経験者を集めて対応策を会議する。そして、日本の海軍力を強め、こちらから積極的に海を越え、外国に乗り出して行くような真の開国を行う」
小栗には、この破約攘夷論の後半は納得出来るが前半の 「弱小な軍事力をもって有力な軍事力の外国と戦う」という事だけは絶対に納得出来ない。

↑軍事力から言って、大人(エゲレス)と赤ちゃん(日本)の戦いになる。


小栗「先生はその御論を長州の桂小五郎達にお話になったのですか?」
横井「話しました」
小栗「反応は如何でしたか?」
横井「彼らは喜んでいました。私の考えがそこまで底が深かったのかと感じ入り、欣喜して帰って行きました。そして、攘夷派の浪士にこの事を話すと約束しました」
小栗は声を失った。
(何というバカなことを!)
と感じた。
桂小五郎達は長州藩を代表する過激な攘夷論者。

しかし、彼らは真の攘夷論者ではない。
同志の間で「今の幕府に攘夷など出来るはずが無い」と話し合っている。
出来ない攘夷を何故幕府に求めるのか。
それは「攘夷実行を迫れば幕府はそれを実行出来ずに自ずから解体してしまう。その時は新しい政権が日本に出現する」という企てを持っている。
そんな事は誰もが知っている。
にも関わらず横井小楠はそれを知っていて桂小五郎達が自分達の主張を更に拡大させるような「破約攘夷論」を話してしまったと言う。

小栗は憂鬱に。
桂小五郎達は鬼の首を取ったように横井小楠の破約攘夷論を引っ提げて京都に飛んで行った。
これがバネとなり朝廷の過激派も大いに意を強くし幕府に「和宮降嫁の時の約束を果たせ」と言ってきた。
約束とは

①将軍の上洛

➁攘夷期限の奉答

である。 
朝廷からの催促を受け江戸城で評議。
老中の坂倉が議長。
将軍後見職一橋慶喜「将軍上洛は避ける訳には行くまい。まず、私が京都に行って状況を見定めよう」
坂倉「それは妙案です。是非お願いしたい」
政事総裁職松平慶永「攘夷奉答の件は?」
京都守護職に任命された松平容保「当然期限を定めて奉答すべきでしょう」
「たぶらかし策」として「決定時期のひきのばし」を考えている坂倉にしてみれば藪蛇。
坂倉自身、今の幕府の軍事力では「攘夷などとても実行できるはずがない」と思っていた。
坂倉「では、取り敢えず将軍は上洛する事と決定し先触れとして一橋様に京都に行って頂き、実態を具に見て頂く事に決めよう」
が、松平慶永松平容保は承知しなかった。口を揃えて「攘夷期限の奉答はどうなさるおつもりか?」と迫った。
坂倉「それは、将軍上洛の際に改めて相談した方が良いと思うが」
2人は承知せず「そんなあいまいな態度では駄目だ。この会議で攘夷期限の奉答をするという決定をされたい」
松平慶永と容保、怪しい。
何故こんなに攘夷期限の奉答を急ぐ?
後日、この攘夷期限の奉答をした事により長州藩が下関で外国商船に対し砲撃。
「攘夷」を決行するんよ。
幕府が攘夷する!て言ったから、と。
で、尻拭いの賠償金も幕府に払わせる、と言うとんでもないトラブルメーカーの迷惑野郎。

 

松平慶永「我が師横井小楠先生による破約攘夷論をお持ちになればこの問題は解決する」
一橋慶喜がぐいと慶永の方を向いた。
一橋慶喜「破約攘夷論ですと?」
慶永「そうです」
「無道の国と結んだ条約は破棄して、一戦構えた折に敗れたとしても国際世論が日本国を支持するというあの論ですな」
「そうです。妙策だと思いますが」
一橋慶喜「私はそうは思わない」ときっぱり言った。
「日本が敗れたあとに国際世論が起こるなどというのは甘い考えです。今の地球上の国々はそれぞれ自国の利益、即ち国益を求めて狂奔しています。そんな際に一旦結んだ条約を破棄した国を、例え相手が無道の国だからといって果たして支持をしてくれるでしょうか。私はむしろ一旦結んだ条約を破った日本こそ咎められると思うが。小栗、どう思う?」
小栗「一橋様の意見に賛成です。例え相手が無道の国であろうと、国と国が一旦結んだ条約を一方的に破棄するなどと言う事は逆にこちらが無道の国になります。改善すべき点があれば相手国とよく話し合って良い方向に直すべきです。一方的な破約などはむしろ無道な行為と言えましょう」
小栗「ご老中、ちょっとよろしゅう御座いますか?」
坂倉「何だ、遠慮なく申せ」
小栗「では申し上げます。先程の攘夷実行についての議論でございますが」
松平慶永「反対なのか」
小栗「反対でございます」
慶永「何故た?」
小栗「現在の日本の国力では到底攘夷など行える力はございません。日本国に駐在する外国勢力を追い得たとしても、その後に必ず報復があります。追われた国は本国から多数の軍勢を率いて再び日本にやって来ます。しかも、その国は一国ではなく、エゲレス・メリケン・フランス・ロシア・オランダなど現在の世界の強国が群れを成して襲ってきます。蒙古(モンゴル)襲来の比ではございません。その時こそ日本は滅びます。攘夷など絶対にやってはならない事だと思います」
「しかし、和宮降嫁の時に上様と徳川幕府天皇と朝廷に攘夷実行を約束している」
小栗「そのお約束は存じております。しかし、時間と根気を掛けて、到底出来ない事を理解して頂く努力が必要だと思います」
一橋慶喜「私も小栗の意見に賛成だ」

↑わいも賛成。

幕府はずーーーーっと外交の第一線で諸外国と対応。

その軍事力に於いては日本は赤子も同然と認識している。

それを尊王攘夷派に分からせないと。

知ってて(赤ちゃんに大人と戦え言ってる)ジョーイ叫んでる長州勢もだけど、過激派公卿と帝にも分かってもらわないと。

結局分かって貰えなかったから討幕に向かい、倒幕され、植民地になった。

今日はここまで。

 

12時に昨夜以来の食事。

午後も読書と調べ物。

17時から夕食作り。

ブリカマと大根おろし、カボチャとサツマイモのフェンネル炒め、ゴーヤサラダ、オクラとろろ、カボチャの種のフェンネル炒め、とろろ中華スープ、ウォッカ梅酒ロック。

19時に食べる事に。

 

歩数計は5732。

充実した一日だった。