2025/1/14火曜日
昨日アップした筈の記事が無かったので再編集。
記憶力テストですわ。
6時半に起床後、長女の朝食とお弁当のおかず、次男のおにぎり作り。
早々と読書と調べ物。
テイラーは錬金術の本質を次のように説明。
「実践的な自然哲学とは錬金術師やヘルメス主義者が人間と金属の両方に入り込んでいると信じた精気(スピリトゥス)或いはプネウマという実体を対象とする化学である。
このプネウマ或いは精気は天空界と地上界の中間にあるものであり如何なる時代に於いても錬金術の本質的な素材である。
[本章に於いてテイラー『錬金術師』からの引用は全て人文書院版によるが、この部分は筆者訳による。
プネウマとは本来「息」を意味するギリシア語。
プネウマに対するラテン語がスピリトゥス。
それに正確に対応する日本語は無いがあえて挙げれば霊魂、魂、精気などである。]
テイラーは「初期の錬金術師達は蒸留された水や昇華された蒸気がそのプネウマだとみなしたが、後になると硝酸やアルコールなど他の揮発性の液体もプネウマとみなされたようである」と述べてプネウマの抽出には蒸留という操作が不可欠であるという見解を示している。
錬金術に於けるプネウマはストア哲学、ヘルメス主義、グノーシス主義、新プラトン主義などにおける世界霊、理性、叡知という諸概念だけでなく、古代密儀宗教、魔術、予言などの前提となるダイモンにも繋がるものと理解することが出来る。
更に、テイラーが指摘するように、プネウマがエーテルや電磁気的な磁気素などのような「17世紀と18世紀の様々な微細な物質」にも繋がる概念であるとすると、物質の隠された原理の探究である錬金術は、西洋神秘学と近代自然科学とを結びつける重要な鍵。
その具体例を近代自然科学の体系を確立する事により科学革命を集大成した人物、アイザック・ニュートンに見る事が出来る。
↑ダイモンて悪魔の事や無いかー。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%B3
<錬金術とフリーメイソン>
ニュートンの伝記を書いたイギリス国教会の牧師ウィリアム・ステュークリーは1721年1月6日にロンドンのタヴィストック通り「コヴェント・ガーデン」 にあった「サリュテーション・タヴァン」に於いてフリーメイソンに加入。 同年12月27日にはストランドの「ファウンテン・タヴァン」で開かれたロッジに於いて「親方」の役職を務め、同年10月4日に同ロッジに於いて「ドーチェスター円形劇場」に関する報告を行っている。
17世紀前半のヨーロッパを象徴する魔術思想は錬金術。
その思想を具体的に実践する精神運動は薔薇十字団。
18世紀のヨーロッパを代表する思想は啓蒙主義でありその具体例な実践形態がフリーメイソン。
トマス・ド・クインシーは1824年に「薔薇十字団とフリーメイソンの起源に関する歴史的・批判的研究」を発表。
フリーメイソンの起源について、オルペウス密儀とエレウシス密儀、ヘルメス主義、エッセネ派、アラビアを源流とする説を紹介した上でフリーメイソンの起源は薔薇十字団である、と結論。
アラビアを源流とする説は錬金術に他ならず、「黄金変成、パナケア(普遍薬)、賢者の石」などのような錬金術の基本概念がアラビア起源であることも指摘。
※ド・クインシーによるとドイツで宣言文書を出版した薔薇十字団がイギリスに導入される過程に於いてフリーメイソンに変容。
両者はほぼ同一の思想体系。
イギリスに於ける薔薇十字運動の中心はロバート・フラッド。
ド・クインシーは躊躇う事無くフリーメイソンの創設者はフラッドであると断言。
変容はマラン・メルセンヌやピエール・ガッサンディらによるフラッド及び薔薇十字思想の批判が契機。
論争が激しくなる1633年頃を境に「薔薇十字団」という名称は使用され無くなった。
その後、メイソン(石工)という言葉が登場。
「名声」に現れる「聖霊の家」の建設者であるという。
即ち、石造の神殿ではなく生ける石(霊的な叡知)から成る「聖霊の家」を建てる石工職人集団こそフリーメイソンである、と主張。
ド・クインシーは、薔薇十字団員であると同時にフリーメイソンでもあったイライアス・アシュモールを例に挙げながらフリーメイソンは「確実に1633年から1646年の間に薔薇十字運動への熱狂から生まれた結社であり、フリーメイソンの目的はソロモンの神殿として示され、その隅石(コーナーストーン)はキリスト」であると述べている。
薔薇十字団からフリーメイソンへの流れを確信していたフランセス・イエイツによると、薔薇十字運動の支持者達は「どんな宗派にも受け入れられると彼らが期待していた一つの哲学、又は神智学、又は万有知の普及を通じて、多分一種のフリーメイソンのための非宗派的基礎を築こうとしていた」
それは「神秘主義的に解釈された一つのキリスト教と一つの自然哲学」を共通の基礎として「様々な宗教観の持ち主を互いに平和的に共存させうるもの」
↑宗教、宗派の枠を越えて共に世界統一政府、ワンワールドを目指して行く、みたいな?
アンドーレエはテュービンゲン大学で学ぶ。
テオフラトストゥス(パラケルスス)父ヴィルヘルムと同じ。
Johann Valentin Andreae, 1586年 - 1654年 ↑パラケルススと同時代。
「万有知の普及」とはヨーハン・アモス・コメニウスのようにヨーロッパの教育改革を目指す運動。
その遠因はアンドレーエの薔薇十字神話に。
コメニウスは同じくアンドレーエの感化を受けたドイツ出身のサミュエル・ハートリブと共にイギリスの地に於いてアンドレーエの薔薇十字思想或いはそれに基づく社会の普遍的改革の理想を実現する運動を進めていく。
ハートリブのサークルメンバー(含ラグリーのコンウェイ子爵夫人のサークル)尚17世紀中頃
ロバート・ボイル
ケネルム・ディクビー
ジョージ・スタークリー(アメリカ帰り)
ヘンリー・モア
フランキスクス・メルクリウス・ファン・ヘルモント
イジキエル・フォックスクロフト
ヴァレンタイン・グレイトレイクス(按手法)
トマス・ヴォーン(エウゲニウス・フィラレテス)などなど。
1717年に公式スタートするフリーメイソンもこの頃には確実に組織されていた。
↑薔薇十字団はドイツで熱狂的な支持を得たが論争が激しくなり(←分断発動か)舞台をイギリスに変え、主力メンバーも錬金術師から石工に変容した、と。
今日はここまで。
12時に昨夜以来の食事。
午後も読書と調べ物をしていたが新年会に参加の夫からの依頼で送迎に。
ついでに知人も知人宅まで送迎。
そこで、お茶に誘われ二次会に参加。
17時まで談笑した。
帰宅後、夕食作り。

蕪の中華炒め、寒ブリ刺身、春菊の黒ごま和え、ツナサラダ、チーズ、朝の残り。
ウォッカ梅酒ロックと共に美味しく頂いた。
後片付けを済ませたら営業終了。
読書と調べ物をしてから寝ることに。
歩数計は6132。
充実した一日だった。